aotateru

この町がいつのまにか自分の場所になってきている。わたしと、ちょっと風変わりな整体師の夫と、わたしたちのところに降りてきた、とてもとても元気なこどもとの暮らし。どんどん流れていく日々を、風景を、ちょっと待った、と切り取ってここに大切に取っておこう。整体のこと、グルテンフリーのこと、子どもといっしょに見えてくる風景のことなどなど。

届いた。

昨日の夕方の、あの1本の電話に泣いた。


4年ほど前。
みなさんに多大なるご迷惑をおかけした、
忘れもしない事件。
松の力、森のなかま。

このキーワードは、
今もわが家では元気に生きている。

これは私にとっての記録。
また長いです。

当時、わたしは妊娠初期。
あまりのつわりの重さに、
不審に思っていた夫が、
あることに気づき、
人に伝えはじめてしまったのが始まり。

誤解や批判をおそれず、言っちゃおう。
その洗剤のリスク。
(詳しいことはここでは控えますが)

そこから始まった、
お世話になっていた人たちとの、
議論や口論、誤解、批判、
 理解や和解などなど。

今思い出しても、笑えない(笑)。

何かに集中したり夢中になると、
他のことが目に入らなくなってしまう性格もあって、
夫の単独アプローチにも、
たくさんの無理があったはず。
(わたしは要介護状態だったので、動けず。)

お世話になっていた販売員さんや、
 販売店の方たちとのあれこれ。

みなさんの気持ちや意見が、
 わたしには理解できた。

だって。
この洗剤を使わないほうがいい、危険すぎる、
とデカいことを言っているのにも関わらず、

使っている人たちの自覚もなければ、
(わかるポイントはあるんだけど)
科学的な証拠もない。

そのころ、そんなことを主張しているのなんて、
後にも先にも夫だけ。

わが家では、
使うのをやめただけじゃなく、
その時着ていた服を、
 清流に3日間さらしたり、布団を買い替えたり。
それでもダメなら捨ててしまったり。
頭がおかしいと思われても仕方ない。

そのうえ、
こんなことを伝えたって、
「またそんなことを言い出してくれちゃって」
と、迷惑そうな顔をされるのがオチ。
これを飲めばよくなります!って特効薬を売るわけでもない。
この件で、お客さんが減ることはあっても、
 増えることはないし。
なんのためにそこまでしなきゃいけないんだろう。

夫よ、その話はもうたくさん、
もうやめようよと、散々思ったし、そう言ってきた。

それでも夫は引かない。

「この件で、誰かに迷惑をかけたなら謝るけど、
 整体師としてこの件を追求しないんだったら、
 僕は僕じゃなくなる。」
というようなことを言っていた。

何度ため息をついたことか。

わたしは。
誰が正しいとか正しくないとか、
いいとか悪いとか、
そんなことはもうわけがわからなくて、
ただただ。
あの数か月はホントーに辛かったー。

結局。
問い合わせた、製造元からも、
期待していたような回答は得られず、
いろんな人の紹介で、
検査会社を3件当たったけれど、
 液体は難しいといわれ。

疲れもピークに達し、
それぞれが、もうしょうがないねという感じで、
この数か月の一件はなんとなく終わりを迎えていた。

それでも夫は。

うちの整体院を訪ねてくださる方たち。
身体や心のことで何かしら悩みがあって、
その洗剤を使っていたことが判った方たちには、
その話を、根気強くし続け、

信じつづけてくださる人だけが、
夫の提案するアドバイスを聞き、
 それはそれは手間もお金もかかる処理に、
根気よく取りかかってくれている。
(そうすると、その人の雰囲気が変わっていくから、
 わたしもひそかに驚くのだけど)

そんなこんなで。
仕事上、この件が出てくるたびに、
毎回、祈るような気持ちになってしまう日々の中。

昨日の友達からの一本の電話。

わたしの長年?の霧がれた!
無罪釈放!じゃないけど、
あー、ホントーにすっきりした。
こんな日が来るなんて。

何事も大げさでごめん。

その友達が教えてくれたのは、
その洗剤の原材料の説明に問題があるという理由で、
取り扱い元が、販売を一時中止したということ。
使用を中止してください、と言ったこと。
http://www.momonokura.com/?mode=f2

わたしたちの周りで、
夫の話に耳を傾けてくれた人たちは、
もちろんたくさんいたけれど、

うちの整体院以外のどこかの社会が、
しかも、その洗剤を販売してきた大元が、
同じようなことを発表したんだから。

うれしくて、泣いてしまった。

ちゃんとなにかに届いてたんだ、って。

力になってくれた人たちの顔が浮かんで、
すぐに電話をしてしまったくらい。

あのころ、
いろんな人の感情に触れ過ぎて、
もう疲れ果てていたわたし。

そんなとき、この件で間に入ってくれていた人が
 家に来てくれていて。
わたしはその人の前で、思わず弱音を吐いた。

「こんなにも大事になっちゃって。
 それなのに、充分な証拠も出せないし。
 ご迷惑をおかけしました、と言って、
 もうこの件からは、
 おとなしく引いたほうがいいのかな、って・・・」

いつもニコニコして、
どんなことにも、そうだねそうだね、
と、普段はうなずいてくれるその人が。

「僕はそうは思わないけどね」
と、
優しい口調だったけどハッキリ言われたのを、
今でもよーく覚えている。

大手検査メーカーで長く務めた経験のある彼は、
夫の説を、夫以上に理解して応援してくれていた。

「これだけのことがわかっているのに、
 それを伝えていかないのは、フェアじゃないと思うよ」
と。
あれでわたしは、我に返ったんだった。

もう一人。
この成り行きを相談していた人生の先輩。

「そのときはいろいろ大変だけどさ、
 そうやって自分に正直に、
 ストレートに生きていくのって楽しいじゃない?」
というようなことを言ってくれた人。

そして。
洗剤を販売していたお店のオーナーで、
わたしたちにとっては、
宮崎に暮らすきっかけになった恩人中の恩人。
この件で、最も迷惑をかけたはずなのに、

「あなたの整体は、みんなの認めるところだから、
 これからも頑張って!」
と言ってもらったのも思い出した。

みなさんきっともう、
そんなことはどっちでもいい中で暮らしていて、
忘れちゃってるくらいのことかもしれないけれど。

それに。
販売が中止になったといっても、
夫の伝えてきたような内容とは、違うところもあるだろう。

これまでだってこれからだって、
どんなひとがどんなものを、
どんなふうにしたっていいとも思ってる。

なんていうか、そういうのとかもう、
なんだっていい。
 
とにかく、私がうれしかった。
電話をくれたなおちゃん、ありがとう。

そうそう。
あと、きっと大事なこと。

洗剤の危険性、と言ったって、
もちろん、
原料の、松が悪いわけでもないし、
化学薬品そのものが悪いわけでもなんでもない。

人の体や精神になにかの影響を与えて、
人が困ったことになるときに、
悪い、とか良くない、という言われ方をするだけで。

どんなものも、ことも、人も、
地球の自然のひとつで、愛だし光にちがいないと思う。

うれし泣きしている私を見て。
夫が。

「大変だったときも、
 僕を信じてついてきてくれてありがとう。」
と言って、ハグしようとしてきた。

が。
申し訳ないけど、
「この人のことを信じてついてきた」
という記憶があんまりなかったので、
話をそらしました。

こんな流れもふくめ、
いっしょにいると大変なこともあるけど、
不思議なことや、
ミラクルや、
思いがけない感動的なことが、
いーっぱいあるから、
おもしろくって一緒にいる、
ということはある。

そういう理由でハグしてあげよう。

改めて、いろんな人たちにありがとう。
これからもこんなわたしたちを、
ゆるしてもらえたら幸せです。

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